「夜になると屋根裏から足音がする」「庭にハクビシンらしき動物が来る」「ホームセンターで買えるもので対策できない?」
ハクビシン被害に気づいたとき、最初に**「ハクビシンが嫌がるものを置けば追い出せるのでは?」**と考える方も多いでしょう。
実際、自治体ではハクビシンなどを寄せ付けにくくする方法として、木酢液や市販の忌避剤などを案内している例があります。船橋市では、家屋に入り込んだ場合の対策として、くん煙剤についても「追い出せる可能性がある」と案内しています。
ただし、ここで重要なのが、
「嫌がるものを使う」=「ハクビシン被害が完全に解決する」
ではないことです。
忌避剤などで一時的に近寄りにくくなっても、侵入口やエサ、ねぐらになる環境がそのままなら再び侵入される可能性があります。
この記事では、一般社団法人 害獣駆除士認定協会が、ハクビシンが嫌がるもの、自分でできる対策、忌避剤を使うときの注意点、そして再侵入を防ぐために重要なポイントまで解説します。
1ハクビシンが嫌がるものとは?
ハクビシン対策では、臭いなどを利用して近寄りにくくする忌避剤が使われることがあります。
船橋市は、ハクビシンなどの野生動物を家屋へ侵入させない工夫として、
・薄めた木酢液
・ホームセンター等で購入できる忌避剤
を挙げています。
また農林水産省のハクビシン対策資料でも、忌避剤を利用した試験例として竹酢・木酢・薫炭液などが紹介されています。
したがって、
「ハクビシン対策として臭いを利用する」
という方法自体には、公的機関でも紹介されている根拠があります。
ただし、その効果がどの住宅でも同じように続くとは限りません。

2自分でできる対策① 木酢液
比較的取り入れやすい方法の一つが木酢液です。
船橋市では、木酢液を薄めたものを使用することで、ハクビシンなどが寄り付きにくくなると案内しています。
ただし、
原液を大量にまけば効果が高くなる
という意味ではありません。
使用する製品の表示・使用方法を確認し、周辺住民や住宅設備、植物などへの影響にも配慮しましょう。
木酢液だけに頼らない
木酢液は「嫌がる環境をつくる」ための対策の一つです。
ハクビシンが屋根裏にすでに住み着いている場合には、
木酢液を置いたから侵入口対策は必要ない
とは考えない方がよいでしょう。

3自分でできる対策② 市販のハクビシン用忌避剤
ホームセンターやインターネットでは、野生動物対策用の忌避剤が販売されています。
製品によって、
・固形タイプ
・粒状タイプ
・液体タイプ
・スプレータイプ
などがあります。
重要なのは、製品の対象動物・使用場所・使用方法を必ず確認することです。
「害獣用」と書かれているからといって、すべての商品が同じ用途とは限りません。
屋外用の商品を屋根裏で使用してよいとも限りません。
小さな子どもやペットがいる住宅では、特に製品表示や注意事項を確認してください。
また、忌避剤を設置した後も、
「置いたから終わり」ではなく、ハクビシンの活動が変化したか確認すること
が大切です。

4自分でできる対策③ くん煙剤で追い出す
すでに屋根裏などへ動物が入り込んでいる場合、くん煙剤を利用した追い出しが検討されることがあります。
船橋市も、
天井裏から足音やシミができ、野生動物が家屋に入り込んだ場合
について、くん煙剤によって追い出せる可能性があると案内しています。
ただし、ここでも**「必ず追い出せる」とは考えないこと**が重要です。
建物の構造や動物の位置などによって状況は異なります。
また、製品を使用する場合は対象用途・使用場所・換気方法・火気・警報器など、製品の注意事項を必ず確認してください。
追い出した後が重要
仮に屋根裏から出ていったとしても、
侵入口がそのままなら再侵入される可能性があります。
そのため、
追い出す → 内部に残っていないことを確認 → 侵入口を塞ぐ
という流れまで考える必要があります。
【ハクビシンはどこから家に入る?侵入口になりやすい場所を解説】
↓↓↓画像をクリック↓↓↓

5忌避剤はどのくらい効果が続く?
ここはこの記事でかなり重要です。
忌避剤の効果が永久に続くわけではありません。
船橋市も、木酢液や市販の忌避剤について、日が経つと効果が低下するため定期的に散布するよう案内しています。
さらに、農林水産省が掲載している過去の試験研究例では、竹酢・木酢などを利用した忌避対策で、2~3日程度で忌避効果がなくなったという結果が紹介されています。
ただし、これは農地で行われた特定の試験例です。
したがって、
「すべての忌避剤が2~3日しか効かない」
という意味ではありません。
製品、使用環境、雨、風、設置場所などによって条件は変わります。
大切なのは、
忌避剤は恒久的な侵入防止工事の代わりではない
と理解することです。
6ハクビシンを寄せ付けないために「エサ」をなくす
実は、忌避剤だけでなく非常に重要なのが、
ハクビシンが来る理由そのものを減らすこと
です。
船橋市は、野生動物を寄せ付けないために、
・ペットフードの残りを屋外に放置しない
・生ごみを屋外に放置しない
・敷地内の果実を早めに収穫する
・必要に応じて果実に網をかける
などを案内しています。
新宿区も、庭木の果実、生ごみ、廃棄果実、屋外のペットフードなどをなくすことを対策として挙げています。
つまり、
忌避剤を置く
だけではなく、
「なぜこの家にハクビシンが来るのか?」
を考えることが重要です。

7忌避剤だけでは解決しない理由
ハクビシン対策でありがちな失敗が、
「嫌がる臭いを置けば、もう戻ってこないだろう」
と考えてしまうことです。
例えば屋根裏が、
・外敵から身を隠せる
・雨風を避けられる
・侵入口が開いている
・周辺にエサがある
という状態なら、忌避剤の効果が弱くなった後に再び利用される可能性があります。
そのため、本格的な再発防止では、
①ハクビシンらしき動物がいるか確認
↓
②侵入口を特定
↓
③必要に応じて追い出す
↓
④内部に残っていないことを確認
↓
⑤侵入口を封鎖
↓
⑥エサ・庭木など周辺環境を改善
↓
⑦再侵入がないか確認
という流れで考えることが大切です。
特に侵入口対策については、前回の記事で詳しく解説しています。
【ハクビシンはどこから家に入る?侵入口になりやすい場所を解説】
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8ハクビシン対策でやってはいけないこと
勝手に捕獲する
「追い出せないなら罠で捕まえよう」
と考える場合には注意が必要です。
ハクビシンなどの野生動物は鳥獣保護管理法の対象で、原則として許可なく捕獲することは禁止されています。
船橋市も、捕獲が必要な場合について、自治体の防除制度、業者への依頼、個人で許可を取得する方法などを案内しています。
ハクビシンを刺激する
船橋市は、ハクビシンについて臆病な性格ではあるものの、刺激を与えると襲ってくることがあるとして、近づかないよう注意喚起しています。
中にいる状態で侵入口を塞ぐ
屋根裏にハクビシンや幼獣が残っている可能性がある状態で侵入口を塞ぐと、建物内に閉じ込めてしまう可能性があります。
まず状況を確認し、追い出しと残存確認を行ったうえで封鎖することが重要です。
法律についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
【ハクビシンは自分で追い出せる?法律上の注意点と対処方法】
↓↓↓画像をクリック↓↓↓
9ハクビシンが嫌がるものについてよくある質問
Q.ハクビシンが嫌がる臭いはありますか?
木酢液や市販の忌避剤など、臭いを利用した対策が自治体でも紹介されています。ただし、効果の持続期間や程度は使用条件によって異なります。
Q.木酢液でハクビシンを追い出せますか?
船橋市は木酢液を「寄り付きにくくする」方法として紹介しています。ただし、すでに屋根裏に住み着いている場合に、木酢液だけで必ず追い出せるとはいえません。
Q.ホームセンターの忌避剤でも対策できますか?
船橋市はホームセンターで購入できる忌避剤の利用を案内しています。ただし、製品ごとに対象動物や使用場所が異なるため、表示に従って使用してください。
Q.屋根裏のハクビシンを追い出す方法は?
船橋市は家屋に野生動物が入り込んだ場合、くん煙剤で追い出せる可能性があると案内しています。ただし、追い出した後は侵入口を確認し、再侵入を防ぐことが重要です。
Q.超音波はハクビシンに効果がありますか?
超音波式の動物対策機器も市販されていますが、今回確認した船橋市・農林水産省の資料からは、住宅のハクビシン対策として長期的な有効性を断定できる十分な根拠は確認できませんでした。
そのため本記事では、「超音波を置けば追い出せる」「確実に来なくなる」とは推奨しません。
10まとめ|ハクビシンが嫌がるものだけでなく侵入口対策まで行う
ハクビシン対策として、自分で検討できるものには、
木酢液
市販の忌避剤
くん煙剤
などがあります。
船橋市もこれらを、寄せ付けにくくする方法や家屋からの追い出し方法として紹介しています。
ただし、
「ハクビシンが嫌がるものを置けば完全解決」
ではありません。
忌避剤の効果は時間の経過とともに低下することがあります。
そして、ハクビシンが住宅へ侵入できる穴が残っていれば、再び屋根裏などへ侵入する可能性があります。
そのため、
嫌がる環境をつくる
↓
追い出す
↓
内部に残っていないか確認する
↓
侵入口を塞ぐ
↓
エサになるものをなくす
↓
屋根へ伸びる庭木など周辺環境も整える
というところまで考えることが重要です。
一般社団法人 害獣駆除士認定協会では、ハクビシンをはじめ、ネズミ・アライグマ・コウモリ・イタチなど、住宅に侵入する害獣についての情報を発信しています。
「自分で忌避剤を使っても足音がなくならない」
「一度いなくなったのにまた戻ってきた」
「侵入口がどこなのか分からない」
という場合は、忌避剤を追加するだけではなく、建物全体の侵入経路まで確認することが大切です。

