「夜中に屋根裏から足音がするけど、そのうちいなくなるだろう」
「ハクビシンらしき動物を見たけど、放っておいて大丈夫?」
「今のところ大きな被害はないから様子を見てもいい?」
住宅にハクビシンが侵入している可能性があるとき、このように考える方もいるでしょう。
しかし、ハクビシンが住宅内に住みついた場合、問題になるのは足音だけではありません。
船橋市では、ハクビシンによって、
・ベランダなどに糞をされる
・天井裏、軒下、床下に住みつかれる
・物音がする
などの被害が予想されると案内しています。
また新宿区では、家屋への侵入によって糞尿・臭気・騒音被害が起こることや、建物を破損する場合があることも案内しています。
つまり、
「今は音がするだけだから大丈夫」
とは限りません。
この記事では、一般社団法人 害獣駆除士認定協会が、ハクビシンを放置した場合に住宅で起こり得る被害と、被害を確認した場合の対処方法について解説します。
1ハクビシンを放置するとどうなる?
ハクビシンが庭を一度通っただけの場合と、住宅内部に侵入して住みついている場合では状況が大きく異なります。
特に注意したいのは、
「屋根裏や床下などを継続的に利用している可能性がある場合」
です。
住宅内への侵入が続けば、
①夜間の足音・物音
②糞尿の蓄積
③臭い
④天井などへのシミ
⑤建物への影響
⑥衛生面の問題
などにつながる可能性があります。
新宿区では、実際に家屋内侵入による糞尿・臭気・騒音被害を、ハクビシン等の捕獲事業の対象となり得る被害として挙げています。
そのため、屋根裏などから継続して物音がする場合は、単に音を止めることだけではなく、
「何の動物なのか」
「どこから入っているのか」
「糞尿などの被害が発生していないか」
まで確認することが重要です。

2被害① 夜中の足音・騒音
ハクビシンが屋根裏などを利用している場合、最初に気づきやすいのが物音です。
船橋市は、ハクビシンが天井裏・軒下・床下に住みついた場合、物音がすることを被害例として挙げています。
また、新宿区はハクビシンを夜行性と説明しており、家屋侵入による騒音被害も挙げています。
そのため、
「夜中になると天井からドタドタする」
「毎晩ほぼ同じ時間帯に屋根裏から音がする」
といった場合は、屋根裏を動物が利用している可能性を考える材料になります。
ただし、音だけでハクビシンと断定することはできません。
ネズミ、アライグマ、イタチなど、住宅へ侵入するほかの動物の可能性もあります。
足音についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【ハクビシンの足音はどんな音?夜中に屋根裏から音がする原因】
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3被害② 糞尿が蓄積する
ハクビシンを住宅内で放置した場合に注意したいのが、糞尿による被害です。
新宿区では、ハクビシン等の家屋侵入について、糞尿被害を明確に挙げています。
一度だけ糞をされた場合と、同じ場所を継続的に利用されて糞尿が蓄積している場合では、状況が異なります。
屋根裏は普段目にする場所ではないため、
「足音しか気づいていなかったが、確認したら糞が溜まっていた」
という可能性も考える必要があります。
また、糞を発見しても、素手で触ったり、乾燥した糞や周囲のほこりを不用意に舞い上げたりしないよう注意しましょう。
ハクビシンの糞についてはこちらで詳しく解説しています。
【ハクビシンの糞の特徴は?見分け方と見つけた場合の対処方法】
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4被害③ 糞尿による臭い
糞尿が蓄積すれば、次に問題となり得るのが臭気です。
新宿区も、家屋侵入による被害として糞尿・臭気を挙げています。
屋根裏は居住空間から見えないため、
「最近、部屋の中で変な臭いがする」
「天井付近から動物の糞尿のような臭いがする」
という変化から異常に気づくことも考えられます。
この場合、
消臭剤を置いて臭いだけを消せば解決
とは限りません。
原因となっている動物の侵入が続いていれば、新たな糞尿が増える可能性があるからです。
重要なのは、臭いだけを隠すのではなく、
動物の特定 → 侵入状況の確認 → 糞尿の確認 → 侵入口対策
まで考えることです。
5被害④ 天井のシミや住宅への影響
屋根裏で異常が起きている場合に確認したいもう一つのサインが、天井のシミや変色です。
船橋市は、天井裏からの足音やシミができ、野生動物が家屋に入り込んだ場合について対策を案内しています。
また、新宿区はハクビシン等について、家屋や集合住宅へ侵入して建物を破損する場合があるとしています。
ただし、ここは断定しないことが重要です。
天井のシミ=必ずハクビシンの糞尿
ではありません。
雨漏り、配管からの漏水、結露など、別の原因も考えられます。
そのため、
天井のシミ+夜間の足音+臭い+屋根裏の糞
など、複数の状況を合わせて確認することが大切です。

6被害⑤ 衛生面にも注意が必要
ハクビシンなどの野生動物と生活空間が近くなる場合は、衛生面にも注意が必要です。
新宿区は、アライグマやハクビシンについて複数の人獣共通感染症が知られており、人が住む家屋にも侵入するため感染症が伝染する可能性があると説明しています。
船橋市も、野生動物について、咬まれたり引っかかれたりすることによるけがや感染症を避けるため近づかないように案内しています。
そのため、
・ハクビシンに直接触らない
・糞尿を素手で触らない
・追い詰めたり刺激したりしない
ことが重要です。
ここも必要以上に恐怖をあおる必要はありません。
「ハクビシンが家にいる=必ず病気になる」という意味ではなく、野生動物との接触や排泄物の取り扱いには注意が必要ということです。
7一度いなくなったように見えても安心できない理由
「数日前まで足音がしていたけれど、最近聞こえなくなった」
という場合もあります。
しかし、
足音がしなくなった=完全にいなくなった
とは断定できません。
新宿区は、ハクビシンについてねぐらを複数持ち、そこを転々とする特徴を紹介しています。
また、侵入口が残っていることも問題です。
新宿区は、ハクビシンを捕獲した場合でも、
侵入口があれば再び侵入されてしまう
として、侵入口を遮断する必要性を案内しています。
したがって、
「最近静かだから穴をそのままにしておこう」
ではなく、
・新しい糞がないか
・臭いが残っていないか
・侵入口がないか
・再び足音がしないか
などを確認することが重要です。
侵入口についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【ハクビシンはどこから家に入る?侵入口になりやすい場所を解説】
↓↓↓画像をクリック↓↓↓
8ハクビシンらしき被害を見つけたらどうする?
屋根裏などにハクビシンがいる可能性を感じたら、まずは状況を整理します。
① 足音がする時間と場所を記録する
「何時ごろ」「どの部屋の上」「どんな音だったか」を記録します。
② 建物の外側から侵入口候補を確認する
軒下、換気口、戸袋、屋根周辺などを、地上から安全に確認できる範囲で見ます。
船橋市も換気口・軒下・戸袋などの隙間を侵入対策箇所として挙げています。
③ 糞・臭い・天井のシミなどを確認する
足音以外のサインがないか確認します。
④ 無理に捕まえない
ハクビシンなどの野生動物は、鳥獣保護管理法により原則として許可なく捕獲することは禁止されています。
捕獲についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【ハクビシンを捕獲してもいい?鳥獣保護管理法と注意点を解説】
↓↓↓画像をクリック↓↓↓
⑤ 侵入口をいきなり塞がない
建物内部に動物が残っている状態で塞ぐと、内部に閉じ込めてしまう可能性があります。
まず動物の有無を確認し、必要な追い出し等を行い、内部に残っていないことを確認してから侵入口対策を行うことが重要です。
9ハクビシンを放置した場合についてよくある質問
Q.屋根裏のハクビシンは放っておけば自然にいなくなりますか?
一時的に足音がなくなることはあり得ますが、それだけで完全にいなくなったとは判断できません。新宿区は、ハクビシンには複数のねぐらを転々とする特徴があると説明しています。侵入口や新しい糞なども合わせて確認しましょう。
Q.ハクビシンがいると天井が抜けることはありますか?
今回確認した船橋市・新宿区・農林水産省の情報からは、「ハクビシンを放置すると必ず天井が抜ける」と断定できる根拠は確認できません。
糞尿や建物への影響は公的機関でも確認されていますが、被害の程度は建物の構造や侵入状況などによって異なります。
Q.天井のシミはハクビシンの尿ですか?
可能性の一つではありますが、シミだけでは判断できません。雨漏りや漏水など別の原因もあるため、足音・臭い・糞・侵入口なども合わせて確認してください。
Q.ハクビシンの糞を自分で掃除してもいいですか?
少量で安全に作業できる場所であっても、素手で触らないなど衛生面への配慮が必要です。大量に蓄積している、屋根裏への進入が危険、動物がまだいる可能性がある場合などは、無理に作業しない方が安全です。
Q.ハクビシンを捕獲すれば解決しますか?
捕獲だけで再侵入防止が完了するとは限りません。新宿区も、捕獲後に侵入口が残っていれば再び侵入されると案内しています。
10まとめ|ハクビシンの被害は「音だけ」のうちに状況を確認することが大切
ハクビシンが住宅内部に住みついた場合、
夜間の足音・騒音
糞尿の蓄積
臭気
天井のシミなどの異変
建物への影響
衛生面の問題
などにつながる可能性があります。船橋市・新宿区でも、住宅への侵入に伴う物音、糞尿、臭気、建物被害などが案内されています。
だからといって、
「ハクビシンを見たら住宅がすぐボロボロになる」
と必要以上に不安になる必要もありません。
大切なのは、異変に気づいた段階で状況を確認することです。
夜中に屋根裏から音がする
↓
糞・臭い・シミなど他のサインを確認
↓
侵入口を確認
↓
動物を特定する
↓
必要な追い出し・適法な捕獲等を検討
↓
内部に残っていないことを確認
↓
侵入口を封鎖
↓
糞尿などの被害箇所を処理
↓
再侵入がないか確認
という順番で考えることが重要です。
一般社団法人 害獣駆除士認定協会では、ハクビシンをはじめ、ネズミ・アライグマ・コウモリ・イタチなど、住宅へ侵入する害獣について情報を発信しています。
「まだ足音だけだから大丈夫」
と放置するのではなく、まず何が起きているのかを確認し、必要な対策を早めに検討しましょう。




